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SEROW225WE プレス発表資料入手!!

97年4月にマイナーチェンジされたSEROW225WE
みなさんは「タンクが変わって、チューブレスタイヤになって、カラーリング
がちょっと変わったくらいジャン」などと思っていませんか。
違うんです!
勿論そこは大きなセールスポイントなのですが、その陰に従来からの
オーナーのみなさんの声をしっかりと反映した、こつこつとした細かな改良
が積み上げられているのです。
トライアルプロモーションではその立場を利用?し、WEのプレス発表の時
の資料を入手しました。
これは決してヤマハ発動機に媚びを売るのではなく、正直に言って
「さすがメーカーならではだな・・・」と私は思いました。
要望を取り入れていろいろな改良をしながらも、
重量を増やしたくない、
トレッキング性能を上げたい
という開発者の強い意志を感じずには
いられません。

さて、前置きはこのくらいにしてみなさんにもその資料を
お見せしちゃいます。
ただし、解説の部分は私が勝手に書き加えたものです。
多分大きくうそは言っていないと思いますが・・・・。


主な改良点(クリックするとそこへ移動します)

タンク  キャブレター  チューブレスタイヤ  フライホイールマス  
セルモーター  シフトフィーリング   クラッチ荷重  その他


スリム&低重心  10リットルタンク

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「タンクの容量を増やして欲しい」という要望は特にツーリングをするオーナーから多く
聞かれるようですが、メーカーはさすが、単に容量を増やすだけではなく
同時にタンクを小さくするという相反する要求を解決しています。
確かに、WEは乗った時のタンクが小さく感じてまるでマシン全体が小さくなったかのような
錯覚さえ感じてしまいます。
さらに、開発者は「そうだ」とは言ってくれなかったけどタンクの重心が下がっている分
(下部分で容量が増えているため)バランスや、低速で大きくハンドルを切った時の
ハンドリングも良くなっているような気がします。
これは、チャンスがあったら是非実車で確認してね。
ついでに、タンクの内側には防錆メッキが採用されています。


BST31キャブレター

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これも、「へーっ」と思わず感心してしまった改良点。
極低速域でのスロットルコントロールをしやすくするために、
ベンチュリ径という真ん中の穴(というとわかりやすいでしょ)を単なる
円ではなく、簡単に言えば楕円に近い形にしています。
これで低から中開度での空気の流量の変化を穏やかなものにし
キャブレーションを良くしようとしているものと思われます。
また、長期間放置した後でもエンジンがかかりやすいようにと、
エアベント(空気穴)の形状を工夫して、ガソリンの一番美味しい部分
(燃えやすい部分=すぐ揮発してしまう)が逃げにくくなるような工夫がして
あります。すごい・・・・


チューブレスリヤホイール

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これは、今回の改良点の目玉ですね。
実際、私は元々トライアルライダーでチューブレスの恩恵に長く
浸ってましたからこれのメリットってすごくあると思います。
タイヤ交換は楽だし、パンク修理は楽だし、パンクの可能性もぐっと少ない
(特に低圧にすると)。オフロードバイクも今後チューブレスが主流になって
いくんじゃないかな。
重量面でも、従来のチューブ入りホイールとほぼ同等に収まっているとの
ことでした(タイヤ込みで)。


フライホイール

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これは、もう開発者のこだわりの世界。
2.3%(2〜3%じゃないよニーテンサン)ウエイトを重くしてこれも低速域
での滑らかさを出そうとしたもの。
こんなんで変わるんかいなーと思うのはやはり私もまだまだです。
こういうこまかーな努力の積み重ねがあの味を出すんですよね。
ちなみに、ブロンコっていう兄弟車があるでしょ。あれはWEに比べて
4%(つまりWからはこちらも2%)軽くなっているらしい。
もちろんそれだけのせいじゃないけど、確かにこの2台エンジンの性格違う
のが乗るとわかる。乗って比較してみたいでしょ。役得役得・・・


セルモーター

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これも、始動性をアップしようとしているものですよね。
しかし、単に回転数をあげるだけではなくギアを強度アップして
更に軽量化している点がこだわりですね。


シフトフォーク

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これもそう。ちょっと難しいかもしんないけど、要するにシフトフォークの
動き出しをスムーズにさせようという努力。
エンジン自体が何年も使っている伝統のエンジンで、もう完成されている
ような気がするけど、大幅な改良(クランクケースを作り直すとか)が
できない中でもいまだに少しでも改良しようとしているとこが素敵。


クラッチ荷重

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これは、クラッチケーブルの取り回しを変えて(Wはタンクの裏側、さらに
その前はタンクの左側だったけど・・・、WEは右側へ出ている)
ゆるやかな取り回しにしてクラッチレバーの重さを少しでも軽くしようとして
いるもの。でも1割も軽くなってる。乗ると実感できます。
話しはそれるけど、セローのイベントやっていて感じるのはクラッチ
ケーブルへの給油をみんなもっとやろう!しっかり油通しすると随分
軽くなるよ。
ヤマハ寄りで申し訳ないけど、ヤマハ純正のケーブル用潤滑剤が
お勧めです(ME)。ケーブルへのインジェクターを使うとあっという間です。
このメンテナンス、結構自分のバイクに慣れてしまってやっていない方が
多いです。


その他

 

リヤフートレスト

Wまででは取り外しが出来る二人乗り用のフートレストがWEでは小さなもの
になりました。
これは、軽量化とともに、以前のものは取り外してしまっているといざ、
あなたの愛する人を後ろに乗せたい時に「足を乗せる場所がない」という
事態を招く恐れがあったためだそうです(経験談)。
従来のものは、はずしちゃってる人が多かったけど、押したり引いたりする
時のグラブバー代りになって便利という声もありました。
ちなみにこの変更で500gの軽量化になっています。

フロントブレーキ

異径2ポットキャリパ採用で、パッドの面積が増えています。
カッコもいいし・・・

バッテリー

バッテリーの性能向上と共にMFバッテリーを採用し100gの軽量化。

リヤサスペンション

セッティングを見直しています。乗り味良くなってるよ。

ツールボックス

鍵付きになりました。


いかがでしたか。私は、もちろん今までのセローも大好きですが新しいセローも開発者の心意気が伝わってきて大変素晴らしいと思います。